BABYMETAL解散に相応しい時期は

幕張メッセ公演の後、「BABYMETAL解散説」が俄(にわか)に活況を呈してきた。

この話題は今回が初めてではない。元来・期間限定の活動という設定でやってきた経緯もあり、これまでもSu-METAL(中元すず香)のさくら学院卒業時など機会を捉(とら)えては解散説が囁(ささや)かれていたものだ。この時はBABYMETALをさくら学院から独立させるという奇手を用いることでを解散危機を脱していた。

このような前例に漏(も)れず今回も様々な意見か飛び交っており、ファンの間で盛り上がっているようだ。けれども「解散する・しない」についてはアミューズの責任者以外分らないので、我々部外者が議論してもしょうがないと思う。しかし、TwitterやLINEのタイトルから酒場の会話まで幅広く対応できるBABYMETAL解散問題は、ファンとしてはどうしても気になる話題ではある。

なんだか地図に線を引いて、占いをしている方も居るようだ。こういった事にネタ以上の意味はないので、真面目に捉えず暇つぶしと考えるておくと良いだろう。

そこで筆者は、ファンの側から見たBABYMETAL解散に適した時期を検討してみようと思う。解散時期もアミューズ以外分らない分野ではあるが、ファン目線での解散に適切な時期を考察するという視点であるとご理解頂きたい。

BABYMETAL解散に影響を与える要素

BABYMETALとはSu-METAL(中元すず香)・MOAMMETAL(菊地 最愛)・YUIMETAL(水野 由結)のベビメタ・メンバー3名の事である。通常、「神バンド」と呼ばれるサポートメンバー4名も付くが、DragonForceなど他のサポートを受ける事も、サポート無しで出演する事もあるから必須要素とはいえない。

  1. アイドルなんです
    皆様ご存じのようにBABYMETALの3名は「メタルが良く分らないなりにBABYMETALをやっている」アイドルである。アイドルなので所属事務所アミューズの意向に沿って活動しているが、3名それぞれ自身の夢が別にある。BABYMETALは貴重な経験を積む場として捉えており「メタラーになりたい」という希望を持つ子はいない。
  2. メインボーカルが注目を浴びる
    BABYMETALをアイドルグループに見立てると、メインボーカルの中元すず香を売り出すためのグループと捉えることが出来る。勿論(もちろん)、脇(わき)に控える二人の可愛らしさと高いパフォーマンス能力は目を見張らせるものがあるし、菊地 最愛や水野 由結に多くの固定ファンが付いていることも理解している。それでも中元すず香を外したBABYMETALが成立するとは到底思えないから、やはりBABYMETALは中元すず香なのだ。それは過去に存在したメインボーカル+サブの組み合わせを採用した女性アイドルグループの推移(後述)からも当然の帰結といえる。
  3. 担当者がMETAL好き
    メンバーから「おとうさん」と呼ばれているマネージャーのKOBAMETALこと小林氏は根っからのメタラーで、尚(なお)かつ純粋主義者。METALの枠を拡大する狙いが、セオリーを分っていながら「あり得ない」演出を出来る理由だ。彼はBABYMETALの初期から、どの会場で何をするか考えていた。その言動から、深謀遠慮(しんぼうえんりょ)の人と思われる。恐らく何年も先のステージが脳裏に浮かんでいて、かなり前から解散の準備をする人だと思う。
  4. 事務所の会長が
    人気絶頂時に華々しく解散した有名アイドル・キャンディーズのマネージャーである。筆者はキャンディーズ世代なのでよく知っているが、解散コンサートも大盛況で長く人々の記憶に残るグループとなった。この会長がキャンディーズや80年代アイドルに拘って(こだわって)おり、Perfumeに「君らはキャンディーズになれ」と言ってみたり武藤 彩未を80年代風に演出したりしている。BABYMETALに対しても彼なりの美意識がある筈(はず)で、終わるときは有終の美を飾らせてあげたいと考えていることだろう。
  5. 会社の業績が(6/29追加)
    現在は順調な経営が続く所属事務所のアミューズ。会社経営というものは面白いもので、自身に責任が無くても経営が傾くことがある。アミューズの場合、それは市場規模の縮小だ。アミューズメント企業の顧客は人であるが、その人の数が少なくなれば相対的に売り上げも減少してしまう。日本の人口は既にピークを過ぎたし高齢化が凄い早さで進行しているから、CDを買ったりライヴを見たりしてくれるファンの総数が激減しているのだ。そこで活路を海外に向けざるを得ないが誰でも通用するというものではないから、ひときわ海外人気の高いBABYMETALに期待したくなるのは無理もないのである。

解散した女性アイドルグループとその後

いかに有名人でも、活動停止したとたんに世間から忘れ去られてしまうのか世の常だ。それでも長く人々の記憶に残り続けている者が居る。皆さん。アイドルグループが解散したりグループから脱退したりして離れたメンバーが、その後どうなったかご存じだろうか。BABYMETALと同じ女性3名グループの有名どころを参考にしてみよう。

キャンディーズ

キャンディーズは1970年代の女性アイドルグループ。先に述べた通り、BABYMETAL所属事務所アミューズの会長がマネージャーを務めていた。活動期間はテレビの歌番組全盛時でもあり、お茶の間の認知度も高く誰もが知っていたアイドルといって差し支えない。

キャンディーズは解散時にファンへのお返しとして「微笑がえし」という曲を発表した。このマネージメントを踏襲するとしたら、BABYMETALも最後に何か記念碑的な曲を用意したりするのかも知れない。

メインボーカルは主に 伊藤蘭(いとう・らん)が勤めた。可愛いことが特徴のグループ。現在の基準からすると歌唱力が目立つけれども、歌の上手い人ばかりだった同時代のアイドル歌手の中で格別目立つものではなかった。「普通の女の子に戻りたい」と言って解散したのに後になってソロ活動を行ったりしていたが、特に目立った活躍はできていない。

【動画】最後に発表された曲。当時のステージは生バンド+生歌が当たり前だった。

 

ザ・スプリームス

ザ・スプリームス(The Supremes)をご存じだろうか。メインボーカルのダイアナ・ロスが注目を浴びていた女性アイドル・グループだ。ダイアナは独立後・歌手として大成し来日公演も行った。日本でもCM挿入歌になったりしたので、名前を知らなくても歌声は知っている方は多いのではないだろうか。

【動画】ダイアナ・ロス 20歳時の歌唱、甘ったるく鼻にかかった声が特徴的。向かって右手がダイアナ。

 

デスティニーズ・チャイルド

デスティニーズ・チャイルド(Destiny’s Child)なら知っている方も多いだろう。メインボーカルは言わずと知れたビヨンセ。日本の芸人に物真似されるほどの知名度があるビヨンセだが、その真骨頂である並外れた歌唱力はアイドル時代から発揮していた。解散後の活躍はご存じの通り。

【動画】珍しい屋外ステージ。金髪でふっくら体型なのがビヨンセ(20歳)。ビヨンセは歌もダンスも物凄く上手い。

 

・・そしてBABYMETALは?

簡単ではあるが、こうして見ると才能と披露する機会さえあればグループ解散後も十分活躍できると思われる。

BABYMETALでは感動的な歌唱力とリズム感溢れるダンスの中元すず香、豊かな表情とアイディアで表現力が高い菊地 最愛、持ち前の可愛らしさと自分色のダンスが凄い水野 由結と、それぞれの特色を生かした展開が可能だろう。

幸いなことに現在も3名は成長中である。ライヴを重ねるごとにパフォーマンスが上達しており、中元すず香の歌唱力・菊地 最愛の表情・水野 由結のダンスへのこだわりが進化を見せている。

  • 中元すず香の歌の進化は特に「悪夢の輪舞曲」で顕著で、劇的な展開と説得力を持つようになった。
  • 菊地 最愛はシーンのどこをとっても決めポーズになるほど、表情の変化が完成されていて驚く。
  • 水野 由結のダンスは、たとえばヘドバンギャーの「直立不動」の後「のけ反り」で上体を5度位ずつカクカクと傾ける技など、あの激しいダンスの中でよくぞ拘ったものだと褒めてあげたい。

英会話ブームかな

ステージを降りてからもBABYMETALの活動は影響する。最近のSU-METAL(中元すず香)は外国のイベント出演では英語で発言しており、それらを練習している事が分る。(質問は事前チェックあるため答えを練習可能)
水野 由結も「海外活動が多いので英語を本気で勉強したい」と語っているから学んでいるはず。
菊地 最愛は外人さんに英語で話し掛けたりしているとの読者の指摘もあったから、彼女も英会話に取り組んでいるようだ。

彼女達はこんな希望を持っている

様々なメディア情報を総合すると、下記のようにまとめることが出来る。総じてBABYMETAL以外の活動に夢があり、BABYMETALを続けなければならない動機は持っていない。しかるべき時期に解散又は活動休止するというのが自然だろう。

とはいえ「いつまでも続けて欲しい」というのが所属事務所アミューズの意向だろうから話は簡単ではない。しかし本人が辞めると言えば止める手立てがないのも事実。

中元すず香 将来の夢はシンガー・ソングライターと公言している。自分で曲を作るかはともかく、歌手志望であることは間違いない。他に、ミュージカルへの出演も希望している。

菊地 最愛 常々「スーパー最愛ちゃん(きらりんレボリューションの月島きらりの様な存在)」が夢と語っている。捉え所のない発言だが、その本音は歌から演技まで何でも出来るアクトレスという事だろう。

水野 由結 「もし許されるのなら、さくら学院のマネージャー(職員室の先生)になりたい」と述べている。さくら学院愛が強くダンスも非常に上手い彼女が成人して経験を積めば、叶うのではないか。

で、解散に相応しい時期は?

2018年 Su-METAL20歳 MOAMETAL・YUIMETAL18歳

社会経験を積んだ人なら分ってもらえると思うが、物事を動かすには「時期」というものがある。BABYMETALの場合、次に訪れる「時期」は菊池と水野が共に高校を卒業する2018年だろう。

勉強も出来るMOAMETALは進学を考えているかも知れないし、演技にも挑戦したいだろう。YUIMETALは将来のためにもダンスの経験値を上げ ておきたい年齢となっている。もし、アイドルとして売り出すのであれば遅すぎるくらいだから、ギリギリと言っていいタイミングだ。

ライヴ中は激しいダンスを続けるBLACK BABYMETALの二人にとって、体が重くなり体力的にきつくなるので大人の体型になることも問題だ。きつくない振り付けに変更する手はあるが、彼女らの熱量がBABYMETAL色の要素となっているので簡単ではないだろう。

2020年 Su-METAL22歳 MOAMETAL・YUIMETAL20歳

次に訪れる「時期」は、東京オリンピックの開催年である2020年だ。東京オリンピック関連のイベント出演で有終の美を飾って解散という流れが考えられる。海外から観光客が多数来日する中で、何か日本のエンターテイメントを見せなければならない事態が発生する。そこで、海外人気先行型のBABYMETALに白羽の矢が立つかも知れないという話。

この分野のライバルはPerfume(そのとき約30歳)・きゃりーぱみゅぱみゅ(同・27歳)等がいる。ももクロやAKB48等海外経験のあるアイドルも居るがJapanFestaしか出てないのに海外人気というのは盛り過ぎだ。独自の有料コンサートで満員に出来ないと海外人気とはいえないだろう。

2021年以降

はっきり言って、3人にとって東京オリンピック開催年以降もBABYMETALを続ける事に意義はない。BABYMETALとしての経験もここまで続ければ十分だろうし、メタルをやりたいわけではないのでレジェンドへのオマージュを一巡した後の先々の展開力がない。

Su-METALは声を張り上げる歌ばかりのベビメタ歌唱を続ける事で大切な声にダメージを蓄積してしまう。一度枯らした声は元には戻らないから絶対に避けなければならない。何より、「中元すず香のディナーショーで歌声にじっくり耳を傾たい」という筆者の希望が怪しくなってしまうではないか。

お後が宜しいようで。

Shin Shin

ROCKとクラッシックが大好物。 音楽性に惹かれてperfumeからアイドルに興味を持ち始めたキャンディーズ世代のオヤジ。自分が若い頃はアイドル全盛時代だったのに、全く関心がありませんでした。中年になってアイドル好きになるとは、人生って分かりませんねー。

あわせて読みたい

4件のフィードバック

  1. 匿名 より:

    もあさんの英会話については、大村さんの約1年前のツイートに大村さんのスウェーデン人のローディーに英語で話しかけていたとありますので、既にそのときには取り組んでいたと想像できると思います。

    • Shin Shin より:

      匿名様。情報提供ありがとうございます。やはり彼女は努力していたんですね。

  2. なおにゃ より:

    当初、菊地最愛はじめメンバーは
    (まず)日本国内で歌手、アイドルとして活動したい、
    そういった志向というか夢があったことでしょう。
    その夢と今の成功を活かす為には、ソロ活動のスピンオフ、別ユニットでも
    BABYMETALを存続出来ればよいのだが、と考えていました。
    しかし、昨日、アミューズの株主総会がありました。
    内容の全てを聞いた訳でもなく、
    また最終的な真意は知る由もないですが
    もしかしたらアミューズは
    既に日本国内メディア&ファンをメインターゲットとはせずに、
    彼女ら以上のもっと壮大な夢を抱いているのでは、
    それこそレディーガガやワンダイレクション他に並ぶ、いや超える
    彼女らをワールドワイドなアイドル(アーティスト)にと考えているのでは、
    と考えていると思ったのは私の考え過ぎでしょうか?

    • Shin Shin より:

      なおにゃ様 投稿ありがとうございます。そういえば会社の都合を書くことを忘れていました。
      ご指摘のようにBABYMETALはアミューズ海外展開の尖兵の役割を担っています。日本の人口減と高齢化から国内市場縮小へと続く避けられない波があって放っておくと業績は右肩下がり必至。そこでアミューズは上場企業として利益確保の場を海外に求めざるを得ないのでしょう。ところが海外に訴求できる素材(歌手とか役者)は限られている・・という話の流れだと思います。

      BABYMETALで名を売ってからソロとかベビメタとは異なるグループで活動するという選択肢も考えられますね。BEATLES後にEAGLESで活躍したポールマッカートニーみたいな例もあることだし・・。