BABYMETAL 限定品の山で幸せになれるのか?

「-THE ONE-」会員限定で販売されるスペシャルパッケージ「BABYMETAL WORLD TOUR 2014 APOCALYPSE」が発表された。

商品の豪華な内容はさておき、なんか違う方向へ向かっているようで気になったので乱発される数量限定のBABYMETALグッズについて意見しておきたい。

世界観の演出がBABYMETALの持ち味

BABYMETALはデビューから年月を経るごとに独特な世界観が構築されてきたのはご存知だろう。

メタル風味のアイドルポップ的な演出であった初期の「いいね」からすると、メタル色を強めた近頃のステージングはヘビーでハードな方向へ随分と変わってきている。メタル先駆者へ捧げたオマージュ一辺倒から、どうやってBABYMETALの独自色を打ち出してゆくのか見物ではある。

演出自体が悪いというのではない。そういった演出が「楽しむための仕掛け」であると分かっているのなら、あれこれ言わずに「のって」楽しめばいいのだから。

問題になるのは、運営者側の演出がユーザー心理と離れてしまった場合である。

限定商法?

asmart 2015-04/16

asmart 2015-04/16

BABYMETALのCD・DVDなどの音源やTシャツの多くが限定販売・限定生産となっている。常時入手可能なのはCD・DVDの通常版と一部のTシャツ位で、公式通販サイトasmartに掲載されていない商品(『I.D.Z世直し版』やライヴ会場で販売されていたTシャツ等)は数多い。

CD・DVDにしろ、Tシャツにしろ、権利関係を除く生産そのものは業者へ発注すれば簡単に追加可能なもの。沢山のアイテムが再生産されること無く絶版化しているのには、何らかの狙いがあるはずだ。

絶版になっているTシャツ群

絶版になっているTシャツ群

それには心理的な圧迫を誘発する(時期を逃した)飢餓感とか(買いそびれた)機会喪失感などを挙げる事ができる。

が、それを音源販売が目的化しているAKBグループではなくメタルレジェンドを標榜しているBABYMETALでやるのは正直どうかと思う。

【画像】会場限定販売されていたTシャツ群

こういった限定グッズ販売の目的を、「幸運にも現場を踏み且つ又アイテムも入手できたファンだけが得られる思い出作りの為」と考えれば良いのだろうか。

転売屋を育成か

限定版

amazonでの販売情報(2015年)

こういった今からでは入手出来ない商品が、高額でオークションに出品されている。出品者はコレクターズ・アイテムとして価値があると踏んでいるのだろうが、これは既に引退したアーティストの物ではなく現役活動中のアーティストがちょっと前に発売したアイテムだ。

それらの品々を後からファンになった方が欲したら、元値の何倍ものリベートを転売屋に支払わなくてはならないだろう。発売時のCD単価はわずか1,200円少々だ。


お客さんは疲れ気味

僅か2年弱という短期間に、ほぼ同じ楽曲で何枚も音源をリリースする強心臓は並大抵ではない。「飛ぶ鳥を落とす勢いのBABYMETALなら何をやっても大丈夫。」このように運営側は考えているのだろう。本当にそうだろうか?

ライヴはゼッタイ観たい

ファン心理からすると一番必要なのはライヴ観賞だろう。Su-METALの生歌を聞きたいし、MOAMETALとYUIMETALの可愛さを自分の目で確かめたいと考えている筈だ。

TV出演や雑誌の特集にも期待

次にTV出演などで身近に感じることで、雑誌の特集など情報源も歓迎されるだろう。

音源は一枚あればOK

CD・DVDについては基本的に同じ曲なので、メンバーの成長を比較したいのでなければ音源は一枚持っていれば十分な気がする。

こういった感じがファンの気持ちだと思う。実際に受け取れるものはかなり違った形であり、年々物足りなくなってきているというのが実感だ。


ライヴへ行けないファンが多数派?

筆者の様にくじ運が悪くてライヴチケットの抽選に外れまくっている方は少数だろうが、入手困難である事は間違いない。国内で開催されるBABYMETAL単独ライヴが抽選になるのが恒例となって久しい。需要に対して過小なキャパシティーの会場が設定される事が多く、チケット入手難をニュース材料にしたいのかと勘ぐりたくなる位だ。

落選祭りは想定内

筆者が6月に開催される幕張ライヴのTHE-ONEメンバー先行抽選の申し込み番号から推測したチケット注文枚数は、発売予測枚数の約3万枚に達していた。他にもモバイル・チケット販売サイトやコンビにでも発売されるので、メンバー先行でも半数以上は落選する状況が運営側は予測できていたと考えられる。

煽り命なのがBABYMETALの基本スタンスといえるので、盛り上げは歓迎だ。しかし、公演会場の選定は十分なキャパシティーを確保してもらいたい。誰しも、毎度〃のチケット落選祭りは御免被りたいのだ。

TV出演が少なすぎる

2014年末に放送されたNHKの特番「BABYMETAL現象」は制作者のメタル愛が滲み出ていて良かった。ミュージックステーションへ2回とPerfume司会のMJへ1回ステージを披露したが、時間が短すぎて「お披露目」以上の意味はは無かったと思う。他にも何度か番組への出演があるが歌っていないので印象は薄くなる。

BABYMETALは偶像の演出が肝なので、個人化が進行する番組出演とは印象付けの方向性に相反する面がある。しかし、格好いいステージを見せる等に限れば露出を増やすことで新規ファンを獲得できるなど得るものは多いので、鋭意検討していただきたい。

雑誌のBABYMETAL特集で明暗が分かれる?

雑誌は近頃「ヘドバン」がメタル方面へ暴走気味で、どれだけのべビメタファンが付いていくのか気になる処である。「BABYMETALをメタルの起爆剤に」という思考は理解できるが、筆者のようにべビメタとメタルを別のものと捉えている人々には、そのままの形で響くことは無いのではないか。

MARQUEEのBABYMETAL特集は丁度いい温度感で、読み手の心理から乖離しすぎたりしていないしビジュアル面での予定調和と情報の新規性が混在していて満足感があった。

メンバー個人が好きならザテレビジョンのNo.26(中元すず香)やNo.38(さくら学院)が、他にもBIG ONE GIRLS(No26.No27)の「さくら学院」を取り上げた記事が充実していてお勧めできる。

音源は、おなか一杯

BABYMETALの楽曲はメタルレジェンド達へのオマージュという表部分だけでなく、細分化されたメタルの各要素を満遍なく取り込んだ構成や観客の反応まで予測したダンスなど驚くほど熟慮を重ねた曲作りが為されている。

とことん手が込んでいる、いわば全身ハリネズミ状態と言うべきBABYMETALの楽曲。アイドルやJ-POP・メタルに興味のある方なら、そこいらじゅうに突出しているフックに引っ掛からない訳が無い。とにかくキャッチーなBABYMETALは、分かっていながら引っかかってしまう「予定調和な楽しさ」といえよう。

比べる事に意義を感じられるかどうか

しかし、そんな平和な空気も近頃は澱み始めている。このところ手を替え品を替え音源が発売されているが、基本的な楽曲はほぼ同一であるのはご存知の通り。

3人の成長を細かく確認したいというファンであれば、一枚ずつめくってみるのもいい。だがそれ以外の方が複数の音源を所持したところで、お気に入りの一枚以外はブックシェルフの飾り位の用途しかないだろう。

入手してみると確かに作品毎に細かな違いは確認できるので、差が無いわけではない。しかし基本的な曲構成がほぼ同一な為どれも似たり寄ったりと、運営側が考えているほどにはファンは楽しい経験が出来ていないのが実情だろう。

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2件のフィードバック

  1. NAONYA より:

    アミューズはグッズでの商売が下手と行ったら言い過ぎでしょうか?
    ファン目線でないといった方がいいのかも知れません。
    もう生産しないアイテムは
    転売屋が喜ぶだけですからアスマートのページから削除して欲しいです。
    (逆に裏でグッズの転売屋をしているのではとまで考えてしまいます。)

    当然、会員限定でしか売らないグッズも有っていいとは思いますが
    申し込んだメンバーには(やはり期限を区切った上で)
    遅れても全員入手出来る方がいいですよね。
    会員特典的に、会員は(皆が参戦出来る訳ではないので)
    ライブ会場限定グッズは(期間限定でいいので)
    申し込めば入手できるようにして欲しいです。
    絶対的アイテム数も不足していると思いますが
    誰でもいつでも買えるもの、会員しか入手出来ないもの
    期間限定のもの などを明確にして欲しいですね

  2. こうちゃん より:

    ここで筆者が述べてあることに全面的に賛成します。あまりにもグッズの供給量が少なすぎます。
    『babymetalは、秘密結社か!』と思えるほど、会員限定がひどすぎ。
    供給過剰にならないまでも、毎回、希望者の7割ぐらいの人には、買えるようにすべきだろうと思います。
    こんな商売をしていたら、海賊版が横行しますよ。海賊版招聘!!